手術までの流れと

術後合併症

手術までの流れ


1.適応検査予約


適応検査は予約制です。電話にて承っております。ハードコンタクトレンズ装用の方は、3週間、ソフトコンタクトレンズ装用の方は1週間、適応検査までコンタクトレンズの装用を中止していただきます。


2.適応検査・カウンセリング


手術に適するかどうかの検査をします。 検査データに基づいてカウンセリングさせていただきます。 眼の状態から、手術可能かどうか診断いたします。


3.レンズ度数の決定


近視度数を検査し眼内レンズの度数を決定します。レンズが用意出来るまで約1週間~3ヶ月必要となります。レンズ代金をお支払いただいた後オーダーをします。



4.点眼


感染予防のために手術まで5日間、抗生物質の点眼をしていただきます。


5.手術


手術当日は指定の時間にご来院下さい。手術後は車、バイクの運転はお控え下さい。当日のアイメイクはお控え下さい。術後3か月間は抗生物質と消炎剤の点眼をしていただきます。


6.再診


手術後は、翌日、2日目、1週間、1カ月、2カ月、3カ月、6カ月に定期検査を受けて頂きます。



手術後に予想される合併症

有水晶体眼内コンタクトレンズ挿入手術は確立された安全なものではありますが、手術である以上、以下のような合併症の可能性がないわけではありません。

臨床評価概要

本レンズの挿入によって、米国における臨床評価(近視用レンズ 症例数:523症例)では、白内障(2.9%:ただし白内障手術に至ったものは、0.4%)、レンズ交換・摘出(1.9%)、レンズ位置治し(0.8%)、眼圧上昇(0.8%)、角膜混濁/浮腫(0.4%)、網膜剥離(0.2%)等が認められました。


白内障

白内障は何らかの理由でレンズが水晶体に強く接触した場合等に起こり得ます。

白内障が軽微な場合には経過観察を行いますが、白内障が著しい視力低下をきたす場合には、新たに水晶体を摘出する白内障手術を行って、眼内レンズを挿入し視力を補正します。水晶体を摘出した場合には、調節機能が失われます。

臨床評価において-12D以上の強度近視症例において白内障発生率が高くなっています。一般的に強度近視眼の白内障発生時期は早いので、眼内レンズ(ICL)挿入との因果関係は不明ですが、適用の際に慎重に判断をして下さい。

日本においては、眼内レンズ(ICL)の適用年齢は45才以下です。臨床評価において、高齢者の白内障発生率が高くなっています。高年齢でかつ近視眼の患者自体の白内障発生率が高いため、眼内レンズ(ICL)挿入との因果関係は不明ですが、適用の際に慎重に判断をして下さい。


その他

強度レンズ摘出・交換は、挿入したレンズのサイズや度数が合わない場合等に起こり得ます。

眼圧上昇、角膜混濁/浮腫は、一般的な内眼手術にみられる一過性の症状で、点眼薬で治療し、多くの場合、数日で回復します。

網膜剥離は、眼の奥の光を感じる部分(カメラでいうフィルムに当たる部分)が剥がれる病気で、手術(光凝固術や網膜復位術)を行い治療します。その他、通常の白内障手術後の眼内レンズ挿入に認められる以下の合併症又は副作用等が生じる可能性が考えられます。

 1)前房出血 2)瞳孔異常(ブロック、捕獲、変形)3)フィブリン析出 4)毛様体炎5)硝子体炎6)眼内炎 7)黄斑浮腫・変性8)網脈絡膜剥離9)房水漏出10)創口閉鎖不全等

万一上記のような術後合併症又は副作用が発現した場合には、適切な処置を行います。