白内障治療と手術の流れ

白内障治療について

白内障の治療法は薬物療法と手術療法があります。薬物療法は主に点眼治療になります。点眼治療はあくまでも進行予防であり根治ではありません。日常生活に支障を感じられる程進行した場合は、手術をお勧めしています。軽度の状態であれば、定期的に診察を受けて頂いて経過を見ていきます。


手術までの予定

手術前

手術の1週間前までに1度、手術前検査に来ていただきます。手術は片眼ずつ日を分けて行います(特別な事情がある場合は両目を同日に手術対応もします)。

検査項目:所要時間 約1時間

  1. 目の検査(視力・眼圧・細隙間灯顕微鏡検査・眼底検査など)
  2. 眼内レンズの決定(単焦点・多焦点)
  3. 心電図、胸部レントゲン(かかりつけ医院、もしくは指定の内科で検査をしてもらいます)
  4. 採血
  5. 手術の説明(ご家族の方も来ていただきます)

手術日

  • お知らせした来院予定時刻にお越し下さい。
  • 承諾書をお持ちください。
  • 手術後、手術眼は眼帯をしていただくので、車・自転車等の運転は控えて下さい。

手術後

  • 手術後3日間は毎日診察します。
  • 診察は1週刊後・1か月後・2か月後・3か月後・6か月後の計5回受診していただきます。
  • 顔を洗わなければ入浴は手術当日から、洗顔は4日後から大丈夫です。
  • 手術後3か月間は点眼治療をして下さい。

合併症について

手術中の合併症

●破嚢(はのう)

ごく稀に、濁った水晶体が入っていた袋(水晶体嚢)が、何らかの原因で術中に破れることがあります。これを破嚢といいます。

この水晶体嚢に眼内レンズを入れるため、大きな破嚢が起こった場合には、手術前に予定していた眼内レンズを挿入できないことがあります。

●水晶体核落下

手術後の合併症

●後発白内障

眼内レンズを入れる水晶体嚢の奥側(後嚢)が濁って、手術後に再び目がかすむことがあります。それを後発白内障といいます。これは外来でレーザー治療を用い、簡単に短時間で濁りをとることができます。

●グレア・ハロー

強い光源を見た場合に光を眩しくギラついて感じたり(グレア)、光の周辺に輪がかかって見えたり(ハロー)することがあります。個人差がありますが、術後の時間経過と共に慣れていくと言われています。

●網膜剥離・眼内炎・眼内レンズ偏移、眼内レンズ落下、虹彩偏移、創口不全、角膜びらん、緑内障など