当院では強度(高度)近視の方や角膜が弱くレーシックが受けれない方の近視治療のため、2007年からヨーロッパより眼内レンズを輸入し、手術を行って来ました。この手術は眼内コンタクトレンズを挿入することにより、光の屈折を変え、近視、遠視、乱視を治療する矯正方法です。
最大の特徴は、角膜を削らないため、高度近視の方や角膜が薄くレーシック手術が適さないと判断された方でも手術を受けることが出来ることです。 その上この手術は水晶体を残したままレンズを挿入する手術のため、調節力を失うことなく、レンズをはずせば元に戻すことも出来ます。
手術方法として、前房という角膜と虹彩の間に眼内レンズを挿入する前房型有水晶体眼内レンズ挿入手術と、後房という虹彩と水晶体の間に眼内レンズを挿入する後房型有水晶体眼内レンズ《ICL》挿入手術の二種類があります。
当院では後房型眼内レンズKS-AquaPORTを使った手術を推奨しています。後房型は前房型に比べ手術が簡易であるため、患者様の負担も少なく、合併症もより軽減されます。その上、中央部に貫通孔《穴》のある最新のこのレンズは、従来の後房型レンズの問題点を解決し、より安全な屈折矯正手術が可能になりました。
片眼手術 | 357000円 |
片眼乱視レンズ手術 | 401000円 |
両眼手術 | 605000円 |
両眼乱視レンズ手術 | 693000円 |
・手術は自由診療になります。
・費用にはレンズ代・術前・術後3カ月までの検診・投薬代、保護メガネ代が含まれます。
・レンズ代金を確認検査・レンズオーダー時にお支払いいただいています。
・手術料金は手術時にお支払いただいています。
・適応検査代は別途になります。
屈折矯正手術の合併症はもともと、非常に起こりにくいのですが、レーシック手術と有水晶体眼内レンズ挿入手術は合併症が違います。有水晶体眼内レンズ挿入手術は、わずか3mmですが切開をします。そこから感染症が起こると術後いろいろな治療と手術が必要になることがあります。また、レンズ素材は生体適合性の高いものですが、やはり眼内では異物ですので、炎症や房水循環障害が起こり、白内障を引き起こすことがあります。術後のケアの点においては、眼内コンタクトレンズ手術の方が注意が必要です。
レーシック手術は角膜を削って近視を矯正しますが、最近はフラップも大変薄く作成できるようになり、又、今まで手術出来なかった少し度の強い近視の方まで手術が可能になりました。ドライアイや夜間の視界なども良好なものとなっています。有水晶体眼内レンズ挿入手術に比べ、手術も簡易なため重度の合併症のリスクが少なく患者様への負担も少ないです。
術後の視界の質は双方、大変良好です。ただ、視力の予測性は、有水晶体眼内レンズ手術は設定の度数にレンズの度数にほぼなりますが、レーシック手術は予測視力を少し前後することがあります。前後といっても殆どの方が1.2,1.5の裸眼視力がでています。
有水晶体眼内レンズは非常に高額なレンズです。費用の殆どが眼内レンズ代になります。
角膜が脆弱な方や超強度近視の方はレーシックは適応範囲外になりますので、やはり眼内コンタクトレンズでの矯正が適しています。
近視矯正手術の見え方の満足度を妨げるのは、乱視によるものが殆どです。乱視を矯正するのは、レーシック手術の方がコントロールしやすくなります。 しかし、角膜を削ることがやはり怖いと感じられる方もいらっしゃいます。その様な方には有水晶体眼内レンズ挿入手術は安心感があると思います。